ANIMAL GALLERY OLDIES
FOX HUNTING 1980~1983
FOX HUNTING(きつね狩り)とは高校生の時にデザイン部を作りそこで出来た仲間と高校卒業後に作った同人サークルです。
1980年初頭は大学の漫画研究会などが盛んでしたが、この冊子は少し違いメンバーがイラストや漫画をおのおの描き寄せ合って一冊の本を作りイベントで頒布するというものでした。当時コミケ文化の勢いがつき始めた頃で全国で創作イベントが立ちあがり名古屋も御多分にもれず「コミカ」という同人創作イベントが出来て年に数回名古屋市公会堂で開かれてサークル参加していました。この頃はコピー本が主流でオフセットなど高嶺の花でしたが皆就職をしたので毎号豪華なオフセット印刷本を作れていることが少し得意気だったと思います(笑)。動物を中心としたイラストや漫画、特に狐や狼は今でいう「売れ筋」というキャラクターでした。
ここにまとめたイラストは10代から20歳はじめにかけて、OLとして三年ほどカタギの会社に通う中で、そのストレス発散のために帰宅後ほぼ毎日描いていたら溜まってしまった、というものです。ずっと絵の仕事はやりたいと思っていましたが当時動物は学術書などのリアル絵の需要しかなくこうしたアニメっぽいキャラクター絵が一番嫌われた時代で、その代わりと言っては何ですが、こうして描いた絵を写真に撮って現像、それをブロマイドのようにしてイベントで何百枚と頒布してましたが大変人気がありました。絵をシンプルに売るという形ですが、知識人ではなく若い人達にイメージの影響を与えて行ったと思います。
当時この特技を何とか仕事にできないものか?と考えてあぐねいていてなかなか形に出来ませんでしたが、純粋な趣味のストレス発散で自分の為だけの絵という自由さが、逆に今の時代にも合ったようで40年も経った今頃はこのかんじでよくお仕事の注文が入るようになりました。今見てもこの10代の頃の感性は一生を決定づける根源的なものが育つ頃なのかな?と思います。ちなみに今のようにネットなどありませんし高価な本も買えませんでしたから、写真やTVを見たらあとは自分のイメージで描いていた絵なので今見るとなかなか未熟ですが大目に見てやってくださいね(言い訳w)
「動物は存在それだけでアートである」
は当時からの私の持論ですがそれは最近の人達の方が多く感じているように思います。近々「これからの時代」のこのシリーズを再び始めてみたいと思っています。(本田)